稲盛和夫さんの「生き方」という本の中に、薩摩藩で一向宗(浄土真宗)が弾圧されたときもお念仏を唱えて信仰を守り続けたという話が出てきます。鹿児島では明治の最初まで続いていたようです。門徒は、人目につかない山奥の家に隠れて「南無阿弥陀仏」を唱えていたそうです。いわゆる隠れ念仏です。その習慣が、稲盛さんが子どもの頃にも残っていたそうです。
幼い稲盛さんは、父親に連れられて、念仏に付いて行った時に、お坊さんに言われたそうです。「もう、ここに来なくてよい。これからは、なんまん なんまん ありがとう、と唱えて仏さんに感謝しなさい、生きている間、それだけすればよろしい」稲盛さんは、それ以来、「なんまん なんまん ありがとう」が口ぐせになったそうです。
稲盛さんは良しにつけ悪しきにつけ感謝の念を持つこと、何があっても「ありがとう」という心をスタンバイさせて置くことが大切といわれています。感謝の心は幸福の呼び水、素直な心は進歩の源泉。言われたことに感謝して、自分の耳に痛いこともまっすぐな気持ちで聞き、改めるべきことは改める。「なんまん なんまん ありがとう」は稲盛さんの生き方の指針を示し生涯を支えた言葉だったのですね。
2024年1月14日日曜日
▶なんまん なんまん ありがとう
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