2020年2月4日火曜日

鎌倉組 第13期 連続研修会 第10回 来恩寺(茅ヶ崎)

鎌倉組 第13期 連続研修会 第10回 来恩寺(茅ヶ崎)
● 記録:長生寺 檀家 廣瀬隆夫
※この内容は、お話を聴きして得た私の個人的な感想を書いたものです。
● 2020年2月1日(土)13時~16時20分
● 研修生 17名
・開会式(開式の言葉、正信偈、浄土真宗の生活信条、役員(橋本さん)挨拶、来恩寺住職挨拶、真宗宗歌)
・問題提起(差別について 高願寺住職:宮本義宣さん)
・班別話し合い(13時40分~14時40分)
・発表(14時40分~)
・全体協議会 まとめ 宮本義宣さん
・閉会式(感話、恩徳讃、閉会の言葉)16時25分終了
● 次回 第11回 4月4日(土)永勝寺(藤沢)

■ 差別についての感想とまとめ

連研第10回のテーマは差別でした。30年前から全国で600個所で社会や人間をテーマに話し合いが行われていますが、差別はずっとテーマとして取り上げえられています。親鸞聖人は、「石、瓦、つぶてのごとき我らなり」と言われています。穢多、非民など、当時虐げられていた人たちと一緒に歩むと言われているのです。世の中の差別の解消は、宗教者としての大きなテーマであったことは間違いありません。差別とは、人間としての存在は否定すること。いじめで居場所がなくなり命の尊厳も否定する行為なのです。

その後、三つのグループに分かれて話し合いが行われました。私たちの班は、どのような差別があるかをまず、洗い出しました。

・病による差別:ハンセン病、肺病、新型コロナウイルスなど人から人に伝染る病気に対する恐怖がありました。ハンセン病は後にそれほど感染力の高いものではないことがわかりました。

・民族による差別:朝鮮民族、アイヌなどの差別がありました。関東大震災では、井戸に毒を入れたというデマで朝鮮人の大量虐殺がありました。戦争中、日本は朝鮮から労働力として強制的に連れてきて厳しい作業をやらせていました。それが後に差別につながったのではないかと思います。

・部落民の差別:日本各地に部落という差別された地区がありました。そこは、人がやりたくない職業、屠殺、皮加工、精肉、葬儀屋などに従事していました。結婚や就職も普通にできなかったようです。

・言葉の差別:方言や発音の違いで差別がありました。東北のズーズー弁などを話す人は差別されたという話がありました。

・性による差別:いわゆる、LGBT。ホモ、レズ、体と心の性が一致していない人などだ。小学校にも、男性トイレに入れない男の子がいるらしいです。

・思想差別:社会主義や、共産主義の人たちが差別されていました。今でも、共産党に対する差別が残っています。

・宗教差別:特定の宗教を差別して排除するということがありました。キリスト教や浄土真宗にも差別があり、隠れキリシタン、隠れ念仏として隠れて信仰を続けている人がいました。そこには権力からの宗教弾圧がありました。

・身体差別:サリドマイドや啞、聾、などの差別がありました。乙武さんの五体不満足がベストセラーになり、障害は、個性の一つだという考え方が主流になりました。

・年齢差別:年寄りはダメだという先入観で差別が行われています。日本は遅れていて、米国では、履歴書に年齢は書かないそうです。

差別は、知識不足からの恐怖心で生まれることが多いのです。お互いに理解する必要があります。如実知見、事実を事実としてあるがままに、ものの真実を正しく見極めることです。人間は自分が置かれた立場からしか物事を見ることができません。人のことを認めたくない、オレが俺がという人が多いのです。平等と差別は表裏一体。全て平等というのはあり得ないこと。人間だから凸凹がある、個性があるのです。個性を持った人がいきいき生きるにはどうすれば良いのか。世の中にはいろいろな人がいるということです。そのことを知ることが大切です。相手を知って互いに認め合う。敬い支え合う、これが大切です。

世界には、テロや武力紛争、経済格差、地球温暖化、核物質の拡散、差別を含む人権の抑圧など、世界規模での人類の生存に関わる困難な問題が山積しています。その原因の根本は、ありのままの真実に背いて生きる私たちの無明煩悩にあります。無明煩悩は、仏法の根本が理解できずに心が掻き回されている状態です。差別する側も、差別される側も無明煩悩から開放されることが解決の糸口になると思います。

【世界がもし100人の村だったら】
もし、現在の人類統計比率をきちんと盛り込んで、
全世界を100人の村に縮小すると、どうなるでしょう
その村には・・・
57人のアジア人、21人のヨーロッパ人、14人の南北アメリカ人、8人のアフリカ人がいます
52人が女性です、48人が男性です 
70人が有色人種で、30人が白人
70人がキリスト教徒以外の人たちで、30人がキリスト教の信者です
89人が異性愛者で、11人が同性愛者です
6人が全世界の富の59%を所有し、その6人ともがアメリカ国籍です
80人は標準以下の居住環境に住み、70人は文字が読めません
50人は栄養失調に苦しみ、ひとりが瀕死の状態にあり、ひとりは今、生まれようとしています
ひとり(そうたった1人)は大学の教育を受け、そして、たったひとりだけがコンピューターを所有しています

もし、このように、縮小された全体図から私達の世界を見るなら、
相手をあるがままに受け入れること、自分と違う人を理解すること、
そして、そういう事実を知るための教育が、いかに必要かは、火を見るより明らかです

今、私たちは何を考えなければならないのでしょうか。
止められない現実の流れの中で、私たちに何ができるかを考えたいのです。











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